うん日のへにより

もやしと豚肉を炒めたやつ

こってりとの決別

 恋人の家の近くにラーメン屋の並ぶ道があり、帰りに僕は一人でそこの1つであるこってり系ラーメン屋に寄ることにした。

 店の表には、小でも他の店の普通の倍くらいあることが書かれていた。なので僕はその下のミニにしようと思って店に入り、小の食券を買ってしまった。普通にミニにするの忘れてて馬鹿である。

 買った瞬間に間違えたことに気づいたけれど言い出せずにそれを店員さんに渡した。「トッピングは?」と尋ねられ、よく分からないので少なめでと答えたかったけど、舐められてなるものかと思い、「全部普通で」と答えた。後で壁に貼ってある紙を見ると、普通が最低で、マシ、マシマシと多くなるらしかった。普通でと答えた僕を見る店員さんの目を見ると、僕がラーメンよく知らないことを見抜かれた気がした。

 頼んだ後に怖くなってきた。俺はきっと食べきれないということがここまでの情報から分かってきていた。もしかしたら店員さんにお残しを怒られちゃうかもしれない。

 5分後、ラーメンがやってきた。麺は太かった。セブンイレブンの豚ラーメンと同じ麺だった。セブンイレブンの豚ラーメンといえば途中から吐き気で箸がまるで進まなくなることで僕の中で有名である。さらに分厚いチャーシューが3つ載っていた。

 有吉ゼミギャル曽根が、重いものから食べた方がいいと言っていたので、僕はチャーシューから食べ始めた。

 チャーシュー二個でちょっともうきてしまった。

 失敗した。どうせ残すのならせめて沢山食べて残すべきなのだ。従って、麺と野菜と水のループによって量を削るべきだったのだ。

 そういう具合にしてちびちびと20分くらい粘った。3割程食べて、そそくさと逃げ出した。小声で「すみませんでした」と言って店を出た。

 近くの公園でしばらくぼーっとした。

 

 ところで僕は恋人の最寄り駅から実家へ帰宅の電車に乗っているわけだが、乗る電車を間違えている。馴染みのない駅名ばかりだ。普段準快特に乗っているけれど、普通に乗ってしまったのだろうか、あるいは逆方向に。

 これは逆方向っぽい。