チャンチー
ななちゃんと僕は二人並んでベットで仰向けになっていた。
「どっか行きたい。」
「そうだね。」
「海とか行きたい。」
「目を瞑って。」
僕達は海に辿り着いた。青い海、白い砂浜、波打ち際には巨大な赤い亀がいた。
二人で亀に上った。亀が赤いのはヒトデがびっしり貼りついていたからだった。
振り返るとアイスクリームの屋台があった。
「ヒトデにでも買ってきて貰いたいよ。」
そう言うと、僕は気を失い、一匹のヒトデが歩き出した。
屋台の店主も赤かった。体も顔も頭のてっぺんまで赤かった。視線を移すとフレーバーの垂れ幕があった。キムチ唐辛子、トマトケチャップ。
ヒトデは両方手に持って僕らの元へ戻ってきた。ななちゃんへアイスを手渡し、ヒトデはパタリと倒れ、僕は目を覚ました。
そんな妄想デートをしました。